別府大(大分県別府市)は17日、同県豊後高田市の「大原古墳」で多くの種類の埴輪が大量に出土したと発表した。古墳は4世紀末〜5世紀初めに築造されたと考えられ、当時は瀬戸内海に臨む交通の要所に位置していた。

 調査した別府大の玉川剛司准教授(考古学)は、地域の有力者が埋葬されていたとみられるとし「大和政権が朝鮮半島に進出する直前の時期に、九州への足掛かりに関係を深めた有力者ではないか」としている。

 別府大などは21年に調査を開始。一辺が25m程度の方墳と判明した。付近に大型の前方後円墳があることなどから、大原古墳は、大型古墳に付随した小型の古墳「陪塚」の可能性があるとされる。