第107回全国高校野球選手権第13日は19日、甲子園で準々決勝4試合を行い、第3試合で県岐阜商は今春の選抜覇者の横浜(神奈川)を延長タイブレーク十一回の劇的なサヨナラで8―7で下し、16年ぶりのベスト4に進出した。県岐阜商は夏の甲子園43勝目で智弁和歌山、広島商に並ぶ歴代8位タイとなり、春夏通算では91勝目を挙げた。夏1大会4勝は、準優勝した1956年の岐阜商に並び、岐阜県史上2位タイ。岐阜県勢のベスト4は2019年の中京以来6年ぶり。
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県岐阜商は一回表、先頭駒瀬陽尊が右前打で出塁。3番内山元太が内角ストレートを左翼線に二塁打し、先制した。
二回以降は横浜の2年生エース・織田翔希の150キロ前後のストレートで内角を徹底的に突かれたが、県岐阜商打線がはじき返し、四回2死から小鎗稜也、横山温大が連打。続く8番渡辺璃海が右前打し、1点を加え、2―0とリードした。
五回に横浜2番手・山脇悠陽からも2番稲熊桜史、3番内山、4番坂口路歩が3連打で加点。相手3年生エース奥村頼人を引きずり出すと、なおも宮川鉄平の内野ゴロの間に1点を加え、4―0とリードを広げた。
県岐阜商先発の左腕渡辺大雅は90キロ台のカーブと120キロ台のストレートを散らして、横浜打線をほんろうし、五回まで、わずか1安打、無失点の快投。
六回から継投したエース柴田蒼亮は安打と、連続死球で満塁にされ、併殺崩れに本塁送球ミスが重なり2失点。さらに適時打を浴びて1点差に迫られた。八回以降は低目に制球。スライダーやカットボールがさえ、失策で同点とされたが、粘り強く投げぬいた。
延長タイブレークでは十回表に3点を奪われたが、宮川の中前打で満塁とすると、投手陣を好リードしてきた小鎗稜也が走者一掃の左中間二塁打で再び同点。
十一回表にリリーフした甲子園初登板の和田聖也が無失点の好投。その裏2死一、三塁から、主砲坂口が左前にサヨナラ打を放ち、熱戦に終止符を打った。
県岐阜商は大会第14日の21日、準決勝第1試合で日大三(西東京)と対戦する。