講演する被団協の中村国利代表理事=23日午後、福岡市

 福岡市で開かれている市民団体の戦争展に合わせ、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の中村国利代表理事(81)が23日講演し、原爆投下から80年となる今も不安定な世界情勢に触れ「核は人類と共存できない。被爆国である日本が世界の先頭に立って、核兵器廃絶を訴える必要がある」と呼びかけた。

 長崎で被爆した中村さんは福岡県原爆被害者団体協議会(福岡県被団協)の会長も務め、昨年、ノルウェーの首都オスロでノーベル平和賞授賞式に参列した。市内には祝福する幕が掲げられ「歓迎を受け、気分が高揚した。世界に訴え続けてきたたまものだ」と振り返った。