万博会場の大屋根リング=5月、大阪市此花区の夢洲

 大阪・関西万博の会場シンボル、大屋根リングで保存が検討されている2カ所のうち、大阪府と大阪市が北東部の約200メートル分に一本化する方向で調整していることが分かった。改修費は試算で最大76億円と判明。跡地の再開発事業者公募で、原形に近い形で残す条件を設ける方針だ。入札不調となった場合、公費を投入して市営公園とする案も浮上している。

 関係者が25日、明らかにした。もう1カ所の会場南西部約350メートル分は、北東部の保存が困難だった場合の代案として府市が提唱。費用や手続きを考慮し、北東部での実現に絞り込むとみられる。

 大屋根リングは建設費344億円で、閉幕後に解体、撤去する予定だった。