【モスクワ共同】ロシアのシルアノフ財務相は27日、2025年の国内総生産(GDP)の成長率について「少なくとも1・5%以上」の見込みだとプーチン大統領に政府会合で報告した。政策金利の高止まりが経済活動の足かせとなる中、ロシア政府による従来予測の2・5%から下方修正した形だ。
ロシア経済は、2022年のウクライナ侵攻で欧米から制裁を受ける中でも軍需がけん引し、GDP成長率は23年が前年比4・1%、24年が4・3%だった。先進7カ国(G7)諸国と比べて高成長を維持してきたが、今年は減速する見通し。
ロシア中央銀行は高インフレ対策で昨年10月に主要政策金利を歴史的高水準の21%に引き上げた。今年6月に20%、7月に18%に引き下げたものの、高水準の金利が企業などの借り入れを阻害する要因となっており、労働力不足と合わせてロシア経済を圧迫しているとの指摘が出ている。