三重、奈良、和歌山3県で88人の死者・行方不明者が出た2011年の紀伊半島豪雨から4日で14年となった。29人が犠牲になった和歌山県那智勝浦町では遺族らがキャンドルをともし、故人に思いをはせた。
同町井関地区の紀伊半島大水害記念公園では遺族ら約10人が集まり、那智川流域で豪雨災害が発生し始めた時間とされる午前1時ごろ、犠牲者数と同じ29個のキャンドルを慰霊碑前に並べて点火。小雨が降る中、静かに手を合わせ黙とうした。
夫と孫を亡くした岩渕千鶴さん(85)は「14年はあっという間だった。今は、近所の人たちに助けられて楽しく過ごしていると伝えたい」と話した。