国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の「寒水(かのみず)の掛踊(かけおどり)」が13日、岐阜県郡上市の明宝寒水地区で始まった。降雨のため「しない」と呼ばれる竹製の花飾りを背負わず掛踊伝承館で行ったが、太鼓や鉦(かね)の音に合わせた踊りや、唄の掛け合いが見物客を魅了した。14日も行われる。
お得な買い物情報をチェック!「トクデリ」スタート!300年以上の歴史があるとされ、世の平安や豊年万作を願い、寒水白山神社の例祭に合わせて毎年この時期に奉納されている。2021年には国重要無形民俗文化財、22年には「郡上踊」などとともに「風流(ふりゅう)踊(おどり)」としてユネスコ無形文化遺産に登録された。
掛踊伝承館で行われた打ち出しでは、若者4人が太鼓や鉦を打ち鳴らし、地域住民らが務める役者が優雅に舞い踊った。唄の掛け合いが館内に響き渡ると、その迫力に見物客らがくぎ付けとなった。
寒水掛踊保存会の和田勝美会長(74)は「8月20日から毎晩練習してきた。皆さんのおかげで、この日を迎えることができた」と話した。14日は天候に関係なく、例年通り行列やお庭踊り、拝殿前の踊りなどを行う予定。