メ~テレ
9月26日(金)午後1時45分からメ~テレにて再放送

メ~テレ(名古屋テレビ放送)制作の「メ~テレドキュメント 救いの時差~ある小児がん医師の呻吟~」がABU賞2025のテレビドキュメンタリー部門で最優秀賞にあたるABU賞を受賞し、9月14日(日)、モンゴル・ウランバートルで授賞式が行われました。
メ~テレがテレビドキュメンタリー部門でABU賞を受賞したのは、2011年の「メ~テレドキュメント ヒバクコク~切り捨てられた残留放射線~」に続いて2度目です。
メ~テレでは、この番組を9月26日(金)午後1時45分から再放送します。

ABU賞2025 【テレビドキュメンタリー部門 ABU賞受賞】
「メ~テレドキュメント 救いの時差~ある小児がん医師の呻吟~」
放送:2025年3月14日(金) 深夜1時30分~2時32分
プロデューサー:村瀬史憲 ディレクター:小澄珠里
撮影:手塚喬大 音声:小島紫揮 編集:大久保詩織
ナレーション:島津咲苗


イタリアで治療を受ける久保田ちひろちゃんと高橋義行医師

番組概要
 名古屋大学病院の小児科医、高橋義行さん(57)は、治療法がないためがんで亡くなる子どもを診てきた。埼玉県から治療を受けに来た久保田ちひろちゃん(9)は神経の細胞にできるがん、「神経芽腫」の患者。3歳から治療をして一度は退院。しかし、退院から4年が経とうとしていた、小学3年の夏休みに「再発」を告げられた。ちひろちゃんの神経芽腫は、最も治りにくい高リスク群とされ、再発すると国内での治療法はない。イタリアで有効な新薬が見つかったが、日本では認可されておらず、渡航を決断した。ちひろちゃんと同様に名古屋大学病院で治療を受ける、高橋結衣ちゃん(6)。結衣ちゃんも神経芽腫の高リスク群が再発した患者だが、イタリアに行くことが叶わず、日本で新しい薬を待ち続けた。2人の主治医の高橋医師は、イタリアと同様の薬を研究しているが、国内で患者に投与するには多くの壁がある。国や製薬会社、大学病院が抱える事情とは。なぜ日本で命が救えないのか。国の違いがもたらす最新医療の“時差”を取材した。


村瀬プロデューサーと小澄ディレクター 9月14日 モンゴル・ウランバートルでの授賞式にて

審査員講評
 選出された質の高い作品群の中でも、メ~テレの『救いの時差』は、真に世界水準に到達した数少ない作品の一つです。高い制作価値、説得力のあるストーリーテリング、そして多様な視点など、全体的なクオリティは高く評価できますが、この作品は卓越した演出によって際立っています。
緊迫感と感情の揺さぶりを兼ね備えた物語は、プレッシャーのかかる医療従事者が直面する倫理的かつ個人的な複雑さを鮮やかに描き出しています。緻密に織り込まれたストーリーテリングは、臨床的なリアリティと人間の脆さを巧みにバランスさせ、視聴者に深い没入感をもたらします。技術的にも傑出しており、精密な撮影技術、雰囲気のあるサウンドデザイン、繊細な演技、思慮深いテンポ設定など、あらゆる要素が作品全体にまとまりとインパクトを与えています。本作は期待に応えるだけでなく、それを上回り、形式と内容の両面において卓越した水準を確立しました。

プロデューサー 村瀬史憲 コメント
 ABU賞という国際的な栄誉に浴し、番組の制作にご協力いただいた皆様、そしてABUの皆様にスタッフを代表して感謝を申し上げます。今回の受賞は、一人でも多くの命を救おうと寸暇を惜しんで研究を続ける高橋義行医師の真摯な姿勢と誠実な人柄、そして番組に登場してくださったすべての子どもたちの命の尊さが海を越えて審査員の心に届いた結果と感じています。小澄ディレクター、手塚カメラマンをはじめ、ドラッグロスの実情を視聴者に何とか伝えようと取材を続けたスタッフの努力を誇りに思います。今回の受賞を励みとして、“救える命”が救われるために今後も取材を続けていきます。

ディレクター 小澄珠里 コメント
栄誉ある賞をいただき、ありがとうございます。久保田ちひろちゃんと高橋結衣ちゃん、2人の命は同じなのに、ほんのわずかな差で助かる命と助からない命があるのはなぜなのか、という疑問を提示したいという思いで番組を作りました。受賞を知った時、真っ先に思い浮かんだのは、取材中に亡くなった結衣ちゃんのことでした。今でも亡くなった事実が嘘であってほしいと思っています。結衣ちゃんの家族は「同じような子が1人でも減るように」と取材に応じてくれました。家族の願いが届いたのでしょう。評価をしてくださった皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。
新薬開発には、まだまだ多くの課題があります。今回の受賞が、ドラッグロスの現状を多くの人に知ってもらうきっかけになればと思います。小児科医の高橋さんの取り組みを伝え続けることで、新薬の開発が加速し、その結果として1人でも多くの子どもの命が救われることを願っています。

※メ~テレでは以下の概要で本作品を再放送します。
■番組名:「メ~テレドキュメント 救いの時差~ある小児がん医師の呻吟~(再)」
■放送: 2025年9月26日(金)午後1時45分~午後2時42分(57分)
■放送エリア: 東海地区ローカル(愛知・岐阜・三重)
■配信:TVer・Locipoで見逃し配信
■番組HP: https://www.nagoyatv.com/document/archives/entry-44082.html

【ABU<Asia-Pacific Broadcasting Union>(アジア・太平洋放送連合)】アジア太平洋地域の放送の発展を図るため1964年に設立された。現在、地域外も含めて66カ国から228の団体が加盟している。メ~テレは非加盟だが、加盟している民放連を通じエントリーした。
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