作況指数と新指標のイメージ

 政府がコメの出来具合を表す「作況指数」の廃止に伴い、代わる新指標の名称に単位面積当たりの収量を意味する「単収」と明記して強調することが18日、分かった。日本全体の収穫量を示すとの誤解が広まっており、分かりやすく伝えるのが狙い。関係者によると「作況単収指数」など複数案で調整を進めており、近く決定する。農林水産省は新指標について10月中旬から公表する。

 これまでの作況指数は深刻な冷害などが発生した過去30年間の傾向を踏まえた10アール当たりの収量と比べて算出していた。極端な豊作、凶作による影響を排除するため、新指標は直近5年間のうち最大と最小を除いた3年間の平均収量と比べて近年の猛暑などの影響を反映させる。

 新名称として、他に「単収指数」や「単収作況指数」も浮上している。廃止される作況指数は約70年続いた歴史があり、生産現場に浸透した「作況」を残すべきだという意見があるという。

 作況指数の廃止方針は今年6月、生産現場の実感と違うとして小泉進次郎農相が公表した。