米連邦議会の議事堂=9月30日、ワシントン(AP=共同)

 【ワシントン共同】米与野党は9月30日、政府機関の一部閉鎖の回避を巡る瀬戸際の攻防を続けた。与党共和党が当面の連邦政府支出を賄うつなぎ予算案を提示したのに対し、野党民主党は交換条件として医療保険制度の改善を求めて対立。議会上院は30日夜、つなぎ予算案の採決に進むために必要な動議を否決した。上院がさらに審議を続けるかどうかは不明だ。

 現行予算の期限は30日いっぱいで、つなぎ予算が成立しなければ、10月1日から閉鎖が始まる方向だ。

 トランプ大統領は9月30日昼ごろ、ホワイトハウスで記者団に「政府閉鎖になるだろう。民主党にとって取り返しのつかないことをする可能性がある」と述べ、圧力をかけた。大規模な人員削減や民主党が重視する事業の削減などに踏み切る考えも示唆した。

 民主党上院トップのシューマー院内総務は「超党派の妥協点を見いだす用意があり、ボールは彼ら(共和党)にある」として歩み寄りを求めた。

 閉鎖に陥れば、第1次トランプ政権の2018年12月〜19年1月に過去最長の35日間閉鎖して以来。