岡山県立図書館(岡山市)の2024年度の個人貸し出し冊数が114万冊超で、全国の都道府県立図書館の中で5年連続1位となったことが日本図書館協会(東京)の集計で分かった。同館職員は「立地の良さと豊富な蔵書を背景に、利用者のニーズに応えるサービスや関心を引く展示が好循環を生んだのでは」と分析する。
同協会によると岡山は24年度、個人貸し出し冊数で2位の長崎(約76万冊)に約38万冊の差をつけた。来館者数は約119万人の石川に次ぎ約79万人だが、22年度までの数年間は1位だった。
同館は市内中心部にあり、徒歩圏内には岡山城や日本三名園の一つ「後楽園」、岡山県庁などが集まる好立地にある。165万冊を超える全国トップクラスの蔵書数も、大きな魅力だ。
総務・メディア課の藤原由典課長によると、同館では本のテーマ別に窓口を六つに細分化。利用者が知りたい内容を相談し、職員が書籍を提案する「レファレンスサービス」が好評で、リピーター獲得につながっているとみられる。