岐阜県のLRT(次世代型路面電車システム)構想。「みのひだ乗り物探訪」では、これまで読者から募った路線案を紹介してきました。期待の声が集まった一方、構想に対する懸念の声もあります。9月18日には県が構想の概要を公表しました。これも踏まえながら、LRT以外の案、構想そのものへの懸念を紹介します。

JR岐阜駅や名鉄岐阜駅の周辺

■LRT「じゃない」案

 「LRTという発想がそもそも間違い。(岐阜)羽島駅を利用する人がどれだけいるのでしょうか」と言う「TOTORO」さん。岐阜駅を中心に岐阜県庁と高富(山県市)へ「ゆりかもめのようなAGTを作るべき」と提案します。

 AGTは「自動案内軌条式旅客輸送システム」の英語の頭文字を取ったもの。「新交通システム」と呼ぶことが多いかも。地下鉄と路面電車の中間程度の輸送力があります。

 東京の臨海部を走る「ゆりかもめ」のほか、大阪・南港の「ニュートラム」、神戸市の「ポートライナー」などがあります。岐阜県に近いところでは、愛知県小牧市の「ピーチライナー」(2006年廃止)がありました。

JR岐阜駅前から名鉄岐阜駅方面を望む。岐阜市の「長良橋通りトランジットモール社会実験」(9月27日~10月6日)により、名鉄岐阜駅前には路線バス、タクシー以外は入れなくなっていた

 「てつくま」さんはLRTもBRT(バス高速輸送システム)も「専用線部分を確保しないと市内渋滞の懸念がある」と、旧名鉄揖斐線跡を活用した地下鉄...