【ストックホルム共同】スウェーデンのカロリンスカ研究所は6日、2025年のノーベル生理学・医学賞を、体内の過剰な免疫反応を抑えるリンパ球の一種「制御性T細胞」を発見した坂口志文大阪大特任教授(74)と米国の2氏に授与すると発表した。坂口氏の発見は、アレルギーや自己免疫疾患などの治療や、がん免疫療法、臓器移植後の拒絶反応に関する研究に発展している。
昨年平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)に続き日本の受賞は2年連続で、30人・団体となった。
授賞理由は「免疫応答を抑制する仕組みの発見」。同研究所は「研究分野の基礎を築き、がんや自己免疫疾患などの新たな治療法の道を開いた」と評価した。
米の2氏はメアリー・ブランコウ・米システム生物学研究所シニアプログラムマネジャーと、フレッド・ラムズデル・米ソノマ・バイオセラピューティクス科学顧問。
授賞式は12月10日にスウェーデンで開かれる。賞金1100万スウェーデンクローナ(約1億7千万円)を3氏で均等に分ける。