九州電力玄海原発で目撃された「三つの光」の航跡(イメージ)

 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の上空で今年7月に目撃された「三つの光」について、原発周辺の推定飛行ルートを記した地図を、9日までに共同通信が入手した。敷地内外を旋回し、廃炉作業中の1、2号機に接近した様子が記録されていた。当時、原発の正門近くにいた警備員の目撃情報を基に九電が作成し、原子力規制委員会に提出していた。

 光の正体は今も不明なままだ。九電は当初、目撃した警備員がモーター音を聞いたことなどからドローンとして規制委に報告。一方で、捜査を担う佐賀県警の福田英之本部長は9月、関係者への聴取や、付近の防犯カメラの映像を確認するなどした結果として「航空機の光をドローンと勘違いした可能性が高い」との見解を示した。同時にドローンの可能性を「完全に排除できない」ともしている。

 九電が作成した地図によると、三つの光は7月26日午後9時ごろ、原発の正門守衛所で確認された。北東から南西方向に向けて約1キロ、楕円を描くように右回りに飛んだ。敷地にも侵入し1、2号機から南東に約50メートルの地点も通っていた。