9日、破壊されたパレスチナ自治区ガザ北部=イスラエル南部スデロトから撮影(共同)

 【エルサレム、ワシントン共同】トランプ米大統領は9日、パレスチナ自治区ガザの和平計画「第1段階」の合意を受け、イスラム組織ハマスが拘束する人質は「13日か14日に解放される」と述べた。イスラエル政府は閣議を開き、第1段階の合意を正式に承認する見通し。ロイター通信によると正式承認後、24時間以内に停戦が発効する。

 イスラエルメディアによると、正式承認に先立ち、イスラエル軍はガザの中心都市、北部ガザ市から補給部隊の撤収を始めた。来週までに数千人の予備役兵が任務を解かれる予定としている。

 トランプ氏は9日、ホワイトハウスで開かれた閣議で、人質解放は合意履行の「前提だ」とし、ハマスに着実な実施を求めた。合意の署名式のためエジプトを訪れると表明。イスラエル政府からの要請を受け、同国国会での演説に「同意した」とも述べた。

 トランプ氏は記者団に対し、解放後の人質と面会したいとの意向を示し、現地に向けて12日に米国を出発する方向で計画していると述べた。

 ハマス拘束下の人質は48人で、うち20人前後が生存しているとみられている。