2025年夏の甲子園ベスト4の礎を築いた県岐阜商前監督の鍛治舎巧さん。「No.1への道」と題し、アマチュア球界の第1人者である名将がチームづくり、選手育成、戦略・戦術のすべてをあますところなく公開する。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

(7)チームビルディングの基本

 ①チーム指針の一貫性、長期プランを策定する

 ・視点は高く、視野は広く、視座は深く


 ②野球・ソフトボールは常に守備側がボールを支配し続ける唯一の球技

 ・バッテリーを中心とした守備の完成度は勝率そのもの


 ③野球は最も高度なチームスポーツ

 ・選手も監督もコーチもランナーコーチャーも心ひとつに同じユニフォームで戦わないと勝てないのが野球

 ・監督の仕事は、試合も練習も流れをつくること

 ※選手が自分たちのテンポでプレーできる得意な状況を創り出す

 ※相手の不得意なこと、弱点、嫌がることを徹底して衝けば、常に自分達のペースで試合を進めることが出来る


 ④指導者は選手の育成に対して一番熱心で、一番汗をかく人間であるべき

 ・選手一人ひとりを知り尽くす。家族構成、保護者と本人の距離、ガールフレンド、親を知り、使い、活かす。保護者を通して間接的に誉める

 ※モンスターペアレントの対処法は、賛否はあるが、ラインで繋がっておくこと。

 例えば、子息を厳しく叱った時は、間を置かず連絡。「今日、グラウンドで育って欲しいから厳しめに叱りました。家で話が出れば優しく慰めてあげてください。叱らないでくださいね」等々知らせておけば大事には、なりにくい。

 

 ⑤長所を活かす

・小さな成功体験を積み重ねさせる。野球は失敗の多いスポーツ。

 ※「君はここがダメだから試合に使えない」と言って使える選手に育った試しがない

 ※また失敗した!!より、また出来たね!!の積み重ねの方が...