2025年夏の甲子園ベスト4の礎を築いた県岐阜商前監督の鍛治舎巧さん。「No.1への道」と題し、アマチュア球界の第1人者である名将がチームづくり、選手育成、戦略・戦術のすべてをあますところなく公開する。(岐阜新聞デジタル独自記事です)
◇
(6)【総論】チームビルディングの基本
①良いチーム&常勝チームを目指して
※チームづくりには、一貫性・長期的視点が必要である。
・視点は高く、視野は広く、視座(ものを見る時の立ち位置)は深くすること。
・志の高さがその集団のレベルを決める。掲げる目標は高いほど良い。マナー・態度で日本一の手本となるチームを目指す。さらに県下一、東海一、日本一、春夏連覇、国体を含め5冠。秋の神宮を入れれば6冠達成が最終目標。
※野球は、常に守備側がボールを支配する競技である。
・バッテリーを中心とした守備の完成度を高めるほど勝つ確率も高まる。体格差があっても工夫次第で勝てるのが野球。新基準(低反発)バット導入でさらに投手、内外野手の守備連携・牽(けん)制・走塁の重要性は増した。これに投攻走守のパワーとスピードが加われば、常勝チームが完成する。
※野球は、もっとも高度で複雑なチームスポーツである。
・選手、監督、ランナーコーチャーも同じユニフォームで心ひとつに戦わないと勝てないのが野球。
・投攻走守、スポーツの持つ要素技術をすべて包含し、しかも試合中に考える時間が極めて...





