フランスの権威ある文学賞メディシス賞の外国小説部門で、市川沙央さん(46)の芥川賞受賞作「ハンチバック」(パトリック・オノレさん訳)が最終候補7作品の一つに選ばれた。受賞作は現地時間の11月5日に発表される予定。
メディシス賞は1958年創設。外国小説部門は70年に始まり、これまで日本作品の受賞はない。
市川さんは79年神奈川県生まれ。難病「先天性ミオパチー」のため人工呼吸器や電動車椅子を使用しながら生活している。「ハンチバック」は文学界新人賞も受けたデビュー作で、背骨が湾曲する難病があり、グループホームで暮らす女性が主人公の物語。
これまで20以上の国・地域での翻訳が決定している。