【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は16日、3月に合意した「欧州再軍備計画」の2030年までの実現に向けた行程表を発表した。9月以降相次いだロシアの無人機(ドローン)による領空侵犯を受け、フォンデアライエン欧州委員長が打ち出した無人機対策を「欧州ドローン防衛構想」として重点政策に位置付け、26年末までに初期運用を開始するとした。23日の首脳会議で採択される予定。

 フォンデアライエン氏は9月の施政方針演説で、無人機の早期覚知や迎撃態勢を整える「ドローンの壁」構築を提唱。しかし、ロシアに近接する加盟国だけで対応するような印象を与えるとの批判もあり、行程表では「防衛構想」に名称を変更した。