8月、ガザ最南部ラファで、イスラエル軍の攻撃により立ち上る煙(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】米CNNテレビは15日、パレスチナ自治区ガザの最南部ラファの地下トンネルに閉じ込められているイスラム組織ハマスの戦闘員の扱いを巡って、イスラエルとハマスが対立し、停戦を脅かしていると伝えた。最大200人いるとみられ、米国が事態の打開を試みているものの難航しており、新たな火種となっている。

 地下トンネルはイスラエル軍の支配地域にある。CNNは、食料や水が入手できない戦闘員には「降伏するか戦うかの選択肢しか残されていない」と分析。停戦を崩壊させかねない「時限爆弾」のような存在となっていると指摘した。

 イスラエル軍はラファで兵士が攻撃された報復として10月中旬と下旬にガザ全域を空爆した。CNNによると、この攻撃は現在トンネル内に閉じ込められている戦闘員らが関与した可能性が高いという。今月12日にもトンネル内で2回衝突が起きたとしている。

 米国は和平計画を進めるため早期解決を求めており、今月10日のトランプ米大統領の娘婿クシュナー氏とイスラエルのネタニヤフ首相の会談でも議題となった。