マイナ保険証を読み込ませて診療の受付を行う患者=2日午後2時11分、岐阜市橋本町、朝日大病院

 全国民の健康保険証(従来型)が有効期限を迎え、マイナンバーカードに保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」を基本とする仕組みに完全移行した2日、県内の医療機関を利用した患者からは「受付が煩わしくなった」「顔認証がうまくできない」など戸惑いの声が聞かれた。岐阜市内のあるクリニックの利用率は3割以下。国などが周知を図ってきたとはいえ、浸透していないことも浮き彫りになった。医療関係者は「来春はトラブルが増えるだろう」と、早くも従来の保険証が使える暫定措置の終了後を心配する声が漏れた。

 「顔認証がうまく反応してくれなかった。マイナ保険証での受付は面倒」。岐阜市橋本町の朝日大病院を訪れた大垣市の女性(77)は口をとがらせた。マイナカードの...