生活必需品や貴重品を取るために火災があった高層住宅群に向かうお年寄り(手前左)=3日、香港(共同)

 【香港共同】香港の高層住宅群で発生した大規模火災で、同一区画にある住宅8棟のうち唯一火災を免れた1棟の住民が3日、生活必需品や貴重品を取るための一時帰宅を許可された。3日で発生から1週間。当局はこれまでに156人の死亡を確認し、安否不明となった約30人の捜索を続けている。

 住宅群近くの広場には朝から住民がスーツケースなどを手に集まり、徒歩で次々と住宅に入った。高齢者2人と暮らしていた女性は、政府が手配したホテルで避難生活を続ける。「薬と厚手の服を取りに来た。今後の生活がどうなるのか分からない」とうつむいた。

 一時帰宅は各世帯2人までで、最大1時間半の滞在が許された。