参院本会議で答弁する高市首相=3日午前

 高市早苗首相は3日の参院本会議で、経済成長と財政規律の両立について「強い経済を構築するため、責任ある積極財政の考え方の下、財政の持続可能性にも十分配慮しつつ戦略的に財政出動を行う」と述べた。自民党の中西祐介氏は両立に関し「支出と事業効果を厳格にチェックするサイクルを定着させる必要がある」と求めた。

 首相は、先月の党首討論で企業・団体献金の規制強化を求められたのに対し「そんなことよりも、ぜひ定数削減をやろう」と述べたことについて、残り時間がなくなり、急いで話題を転換するためだったと説明。「身を切る改革と議員定数削減の追求はどちらも大切だ。優先度合いを示す趣旨ではない」と釈明した。

 大分市佐賀関の大規模火災については「激甚災害指定は難しいとの報告を受けているが、特別交付税は被災状況を踏まえて適切に対応する」と語った。自治体と緊密に連携して最大限の支援を行うとも強調した。

 参院は首相と全閣僚が出席し、2024年度決算に関する審議を実施した。午後は日本維新の会、参政、共産、れいわ新選組の各党が質問する。