高市早苗首相、韓国の李在明大統領

 高市早苗首相は、韓国の李在明大統領と来年1月中旬に地元の奈良で会談する方向で調整に入った。首脳同士の相互往来「シャトル外交」の一環で、地元に招待することで李氏と親密関係を築く狙いがある。複数の日韓外交筋が4日明らかにした。李氏は悪化する日中関係の仲介役に意欲を示しており、日中間の緊張緩和に向けた役割に注目が集まりそうだ。

 トップが頻繁に会談することで、日韓関係を安定的に発展させるとの両国の合意を着実に前進させたい考えだ。日韓は歴史認識や領土を巡る問題を抱えており、摩擦が再燃しないよう首脳間の安定した関係維持が重要になっている。

 李氏は就任直後の今年8月に初来日し、当時の石破茂首相と東京都内で会談。石破氏も9月に訪韓している。高市首相とは10月30日に韓国南東部慶州で初会談した。

 李氏は10月に韓国で行った高市首相との会談で、次回は自身が訪日する番だとした上で「地方都市で会いたい」と伝えていた。日韓間では、両首脳が奈良市の東大寺や春日大社をそろって訪問する案が浮上している。