クマが出没した場合の、緊急銃猟の手順を確認する下呂市の訓練が16日、同市萩原町萩原の星雲会館で行われた。市内では同様の訓練は初めてで、参加者が緊急性の判断や安全確認など市の対応マニュアルに沿って発砲までの手順を確認し、迅速で安全な捕獲に向けた課題を洗い出した。
訓練には市職員や市猟友会員、下呂署員など約50人が参加。ツキノワグマの成獣が同会館に侵入したという想定で行われた。
参加者は銃使用の緊急性や地域住民の避難など、緊急銃猟を行う条件に当てはまるかを確認。隊員がモデルガンを手に、潜んでいたクマに向けて発砲するまでの流れを行った。
訓練後の振り返りでは参加者から「建物が大きいと、クマを探している時に危険がある」「発砲許可が出る前に、クマが襲ってきた場合はどうすればいいか」といった意見が出された。市猟友会の斎藤正巳会長は「建物内で発砲することがなく、旅館などに入ったら大変なこと。訓練でクマの出没に備えたい」と、市の青木秀史農林部長は「マニュアルを再度確認し、訓練で分かった課題を反映させたい」とそれぞれ話した。
(原田大介)









