18日、国会内で会談し「年収の壁」引き上げを巡る合意書を手にする高市早苗首相(奥右)と国民民主党の玉木雄一郎代表(同左)

 政府は26日、2026年度税制改正大綱を閣議決定した。所得税が生じる「年収の壁」は現行の160万円から178万円に引き上げる。今回の改正全体では、特殊要因などを除いた平年度ベースで、国と地方合わせて税収を約7千億円押し下げる見通し。これとは別にガソリン税に上乗せされる暫定税率の廃止が約1兆円の減収要因となる。

 年収の壁引き上げでは、物価上昇に応じて所得税の控除を計8万円積み増し、特例の上乗せを加える。所得の中間層に減税の実感が得られるよう制度設計した。所得税収は6680億円減る。

 住宅ローン減税を延長、拡充し、自動車取得時の地方税「環境性能割」を来年3月末で廃止することも盛り込んだ。