記者会見で陳謝する林総務相=26日午前、総務省
 林芳正総務相

 林芳正総務相は26日の記者会見で、自身の陣営が山口県選挙管理委員会に提出していた昨年の衆院選の選挙運動費用収支報告書を訂正し、13人に対する労務費の支出を削除したことについて陳謝した。「私設秘書が適切とは言えない処理をした。迷惑をかけ、おわび申し上げる」と述べた。自身の進退については「引き続き総務相の職責を果たしていく。再発防止を徹底する」として、辞任を否定した。

 林氏によると、担当した秘書は聞き取りに「使わなかった選挙費用を事務所に返還する必要が生じ、事務手続きの煩雑を避けるため適切でない経理処理をした。13万円は選挙後に使った」と説明。秘書をけん責の処分としたという。

 林氏は山口3区選出。労務費を巡っては、報告書で支払先とされた複数人が労務と報酬を否定し、内容に疑義が生じていた。25日に林氏の陣営関係者が選管に訂正を申請。選挙区内の山口県山陽小野田市の住人13人に対する計13万円分を削除した。