7月、特別検察官の取り調べを受けるため、ソウル高検に入る韓国の尹錫悦前大統領(聯合=共同)

 【ソウル共同】韓国の尹錫悦前大統領による昨年12月の「非常戒厳」宣言を巡り、大統領警護庁に指示して捜査を妨害したとして特殊公務執行妨害罪に問われた尹被告の論告求刑公判が26日、ソウル中央地裁で開かれ、特別検察官は懲役10年を求刑した。

 内乱首謀罪など複数の罪で起訴されている尹被告に対する初の求刑。

 尹被告は今年1月、高官犯罪捜査庁(高捜庁)が自身の身柄拘束に乗り出した際、大統領警護庁に指示して令状執行を阻止させたとされる。戒厳令に先立つ閣議に一部閣僚のみ招集し、議決権を侵害したとする職権乱用罪などにも問われた。