北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さんは4日、90歳の誕生日を迎える。娘と引き裂かれて48年あまり。「元気だと信じ、毎日を歩んでいる」というが、体力の衰えを感じることが増えた。弟で家族会代表の拓也さん(57)は「長い間苦しみ続けてきた母に、『おかえり』と言える日が来てほしい」と話している。

 「できることをしてきたが、これ以上何をすればいいのか」。1月27日、卒寿を前に取材に応じた早紀江さんは語った。

 めぐみさんは新潟市立中1年だった1977年11月、部活動からの帰宅途中に消息を絶った。失踪の理由が全く思い当たらず、拉致と判明してからは夫滋さん(2020年に死去)らと救出を訴え続けた。

 02年に拉致被害者5人が帰国したが、北朝鮮側はめぐみさんについて自殺したと主張。日本政府は説明に矛盾があるとして、生存を前提に即時帰国を求めている。

 早紀江さんは、23年に急病で入院した。現在はつえなしで歩けるが「家事も三つできたことが二つしかできない」と言う。