岐阜県教育委員会が2021年度に行った教職員の懲戒処分のうち、最も重い「免職」となった教職員は2人で、過去10年で最も多かった20年度の10人から大幅に減少したことが、岐阜新聞の情報公開請求で分かった。県教委は「処分はゼロになっていない。わいせつ行為も含めて根絶する必要がある」として、研修や対策を強化している。

 県教委によると21年度の懲戒免職は、わいせつ行為1人、横領1人。一方、20年度の懲戒免職は10人で、このうちわいせつ行為が6人。他に窃盗や横領、飲酒運転があった。

 20年度に過去10年で最多の10人が懲戒免職処分となったことを重くみた県教委は21年3月、服務規律の徹底を目的に全教職員を対象とする緊急総点検を実施。チェックシートを配布し、わいせつ行為や体罰につながる行為や行動を確認した。21年度には、犯罪心理学の専門家を招いた未然防止の研修を新たに実施したほか、採用試験時に過去の刑罰や処罰を志願書に明記するよう定めた。

 今月1日には、教員による児童生徒性暴力防止法が施行された。これまではわいせつ行為で免職となっても3年後に免許を再取得できたが、施行後は専門家で構成する各県教委の審査会が可否を判断し、全会一致で認める必要があるなど、復職は厳しく制限されることになった。

 県教委教職員課の中村有希課長は「法ができたこともあり、特にわいせつ行為に対しては厳しい目が向けられるようになっているが、処分はゼロになっていない」と指摘。県教委では働き方改革を進めるとともに、21年度からは研修以外にも、教員同士のコミュニケーションや対話を重視し、悩みの共有なども図っている。中村課長は「さまざまな機会に繰り返し訴え、未然防止の意識を徹底させていく」としている。