国立の博物館・美術館が2026〜30年度の5年間に取り組む「中期計画」が出そろった。入館料などの自己収入に数値目標を設定し、未達成などの館は「再編」の対象となる。訪日客らの入館料を割高にする「二重価格」の導入も明記した。財政基盤を強化することで「交付金などの国費のみに頼らない財務構造」へ転換する狙いだが、“収益重視”の姿勢に疑問の声も出ている。
国立の博物館・美術館を運営する三つの独立行政法人(国立文化財機構、国立美術館、国立科学博物館)が、3月末までに中期計画を公表した。いずれも政府が各独法に対し2月に示した「中期目標」に沿う内容だ。
それによると、企画展などの展示事業費に占める自己収入の割合を30年度に65%以上、35年度までに100%に引き上げる。29年度時点で40%を下回るなど社会的に求められる役割を果たせていないと判断すれば、館を再編の対象とする。再編内容は今後決める。
収入増に向け、入館料に初めて二重価格を設定するほか、夜間の開館時間拡大やクラウドファンディング(CF)の活用も提示した。




