北海道新ひだか町のアイヌ民族の団体が、国の慰霊施設に保管されているアイヌの遺骨と副葬品の引き渡しを求め、5月8日にも札幌地裁に国を提訴することが26日、代理人弁護士への取材で分かった。
代理人弁護士によると、原告は2019年設立のアイヌ団体「シベチャリアイヌトライブ」。返還を求める遺骨は北海道大、東大、札幌医科大が研究目的などで過去に同町で収集した200体超で、個体が特定できない遺骨も多くある。
いずれの遺骨も身元特定が困難として、現在は北海道白老町にあるアイヌ文化施設「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の慰霊施設に集約されている。各大学は遺骨に関する権利を放棄し、国土交通省が保管している。
遺骨の所有権は法令上、祭祀承継者が有するとされるが、原告側はアイヌ民族にそうした観念はなく、葬儀や埋葬を担うアイヌ側に権利があると主張。
遺骨の地域返還に向けた国の指針についても、返還後の供養方法を明らかにして申請を求めるなど、アイヌの権利侵害に当たると指摘した。









