斎藤龍興の墓と伝わる高さ35センチほどの五輪塔を説明する長島秀賢住職。かつては屋外にあったが、現在は本堂内で保管されている=羽島市足近町、願教寺

 戦国武将・斎藤道三の孫で、10代にして稲葉山(のちの岐阜)城主となった斎藤龍興は、織田信長に国を奪われた「暗愚な武将」としてドラマや小説などで描かれることが多く、美濃国奪還のために各地の反信長勢力に加わり、戦い続けたことはあまり知られていない。現在放送中のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」では、その執念深さも描かれている。これまで着目されてこなかった稲葉山城主の座を追われた後の足跡や龍興の人物像に迫った。

 通説では、美濃を追われた龍興は伊勢(三重県)の長島一向宗に身を寄せた後、...