刑事訴訟法改正案を審査した自民党の会議=4月、東京・永田町

 1986年の福井中3殺害事件で服役した前川彰司さん(60)の再審無罪が昨年8月に確定したことを巡り、検察当局が公判などに関わった検察官への聞き取りを含めた調査をする方針を固めたことが1日、関係者への取材で分かった。再審制度を見直す刑事訴訟法改正案の審査の際、自民党の一部議員から検証を求める声が上がっていた。

 一連の公判では、重要証言をした知人が見たとするテレビ番組に関し、検察は放送日が違ったことを把握しながら、通常審の段階から事実に反する主張を続けた。第2次再審請求審で開示された証拠から、正しい放送日が判明した。

 関係者によると、こうした経緯を検証するため、関与した検察官への聞き取りなどを行う方針。昨年8月には、名古屋高検が再発防止策として、証拠に誤りがあれば速やかに撤回するよう求める通知を発出している。

 前川さんは事件翌年に逮捕され、一審は無罪だったが二審で逆転有罪となり、その後確定。第1次再審請求審で開始決定が出たが、検察官抗告で覆り、第2次請求審で再び開始が認められ、昨年8月に無罪が確定した。