岐阜城近くにある老舗料亭「萬松館」が、岐阜市との賃貸借契約満了後も立ち退かなかったとして、市が運営会社に土地と建物の明け渡しなどを求めた訴訟の判決で、岐阜地裁は1日、請求通り明け渡しと1カ月当たり100万円の未払い賃料の支払いを命じた。料亭はホームページで織田信長の公館跡にあると記載。現在は休業している。
判決によると、料亭の土地は市が所有。主な建物は明治時代に民間有志が建築し、その後、市に寄贈された。運営会社の関係者が、遅くとも1947年までに市と期限を定めず土地と建物の賃貸借契約を結び、法人化後は同社が複数回、同様の契約を更新した。
97年以降は3年間の有期契約となり、市と同社が2013年、賃貸借期間を10年間とし、10年経過後は契約を更新しないと記して交わした公正証書の効力が争点となった。
運営会社側は契約を更新できないとした部分は無効と主張したが、判決理由で高木博巳裁判官は「運営会社側は10年経過後、新たな契約を締結しないと、土地や建物が使用できなくなると認識していたと推認される」とした。





