豊橋市
 愛知県豊橋市立岩西小学校で2026年6月6日(土)、児童と教員と地域住民による南海トラフ地震を想定した防災訓練が行われました。緊急時に身を守る術を学んだり、避難所となる教室に集まり、災害発生時の状況を想像したりしながら、「自分の命は自分で守る」という意識を育みました。
 この訓練は、「豊橋・学校いのちの日(6月18日)」の取り組みの一環として行われました。児童が緊急時に冷静かつ安全に行動できる力を身につけるとともに、教職員も危機管理意識を一層高める機会となっています。岩西校区自治会(防災会)と岩西小学校が一体となる防災訓練は2年ぶり、2回目の開催です。



1・2年生は煙体験で「おはしも」を学ぶ
 1・2年生が取り組んだのは火事を想定した煙体験。ハンカチなどで口を覆い、姿勢を低くしながら煙が充満する理科室の中を、手探りで一周しました。市防災危機管理課の職員からは、避難時の合言葉「おはしも」について指導があり、「おさない、はしらない、しゃべらない、もどらない、の『おはしも』を守ってください。特に『戻らない』は重要です。災害は時間がたつほど被害が拡大します。絶対に戻らないことを覚えておいてください」と呼びかけました。

煙体験

3・4年生は水消火器で初期消火を体験
 3・4年生は水消火器による消火訓練。安全ピンを抜き、ホースの先端を火元に向けてレバーを握る手順を、保護者、地域住民も含めて体験しました。参加した大人たちからも「消火器の使い方が分からなかったので、体験できてよかった」との声が聞かれました。

水消火器

5・6年生は起震車で震度7の揺れを体感
 5・6年生は起震車に乗り、南海トラフ地震で想定されている最大震度7を体験。児童たちは自宅で震度7が発生した際の状況を想像し、家具の固定の重要性を改めて実感していました。



避難所で活用する段ボールベッドや簡易トイレを展示
 体育館では、避難所で役立つプライベート空間を確保するテントや段ボールベッド、災害用簡易トイレなどが展示されていました。児童たちは災害用簡易トイレに座り、「テントの中なので安心してできそう」「普通のトイレみたい」などと感想を述べていました。
 その他、命の大切さや尊さについての考えを深める道徳の授業も行われました。


避難所生活を想像して備えについて考える
 被災時、家屋の倒壊などで自宅での生活が困難になった場合、岩西校区では、第一指定避難所が東部生涯学習センター、第二指定避難所が岩西小学校になっています。訓練の最後は、児童と住民が各地域ごとに実際の避難所となる教室へ入室。一つの教室に多数の住民が避難してくる状況を体感しました。


 続く防災講話は放送を使い、防災危機管理課の職員が「たくさんの人がいる中で寝ることになるので、おそらく気になって眠れません。自宅でゆっくり過ごせるように、地震対策を進めてください」と、家具の固定やガラス飛散防止フィルムの貼り付け、家の耐震補強の重要性を訴え、さらに防災アプリ「Hazardon(ハザードン)」活用の必要性を語りました。続いて、「きょうの実践を通して、自分たちの命をどうやって自分たちで守れるかを考えてください。自分の身を守り、周りの人たちを助けに行く、そういった気持ちを持ってほしい」と伝えました。


 岩西校区自治会長(防災会長)の近藤広一さんは「南海トラフ地震が起きたときには、今日の経験を生かして命を守っていただきたい」。山岡良介校長は「災害時、本当に大切なのは人と人とのつながりだと思います。避難所には子どもたちだけでなく、地域の皆さまも集まってきます。そのとき、顔を知っている、あいさつを交わしたことがある、という関係が大きな安心につながります。今回の訓練が学校と地域のつながりをさらに深める機会になればと思っています」とあいさつしました。
 南海トラフ地震への備えとして、日頃からの家庭内の備えと住民同士のつながりを大切にすることが重要であると、改めて確認する機会になりました。
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