北京市内に設置された監視カメラと中国国旗=3月(共同)

 重電大手の中国現地法人の日本人社員が5月、遼寧省大連で中国当局に拘束されたことが24日、分かった。中国が輸出管理を強化しているレアアース(希土類)関連の物品を社員が国外へ持ち出そうとし、当局に法令違反と見なされた恐れがあるという。複数の関係筋が明らかにした。

 中国政府は台湾有事に関する高市早苗首相の国会答弁に反発し、事実上の対抗措置として1月、軍民両用品目の対日輸出規制の強化を始めた。日中関係が冷え込む中、新たな邦人拘束が起きたことで、経済界に中国とのビジネスのリスクに対する懸念が広がりそうだ。

 関係筋によると、中国の税関当局がレアアースの輸出規制に関連し、日本人社員の行為を問題視したとみられる。具体的な容疑内容は不明だが、反スパイ法違反の疑いではないという。

 中国商務省は対日輸出規制で民生品は影響を受けないと説明するが、実態は一部の民生品貿易に支障が出ているとされる。レアアース磁石の対日輸出量は減少しており、規制の影響とみられる。(北京、東京共同)