源泉数や湯量の多さから「おんせん県」を名乗ってきた大分県が、夏の誘客強化に向け「実は涼しい」のキャッチコピーを発信し始めた。航空会社と連携して気温の低い観光地をPRしたり、テレビCMを活用したり。“温泉だけ”じゃない魅力の売り込みに躍起だ。
「夏と思えないほど涼しい」。7月上旬、同県豊後大野市の「原尻の滝」を県職員と視察した台湾の格安航空会社「タイガーエア台湾」の黄世恵会長は、風に漂う水しぶきを感じてほほ笑んだ。同社関係者は稲積水中鍾乳洞(同市)や飯田高原(同県九重町)なども訪れ、県職員らが涼しさを強調した。
PRのきっかけは昨年10月、佐藤樹一郎知事が訪台した際の黄会長の一言。「温泉の魅力は分かるが、大分の夏は暑い。他に魅力はないのか」。県内の昨年7、8月の外国人宿泊者数は、年間月平均の6割に低迷。昨春就航した同社の大分―台湾便も夏ダイヤの利用が伸び悩んだ。
県はてこ入れを図るためガイドブックを作成。東京都心の気温と比べ、原尻の滝は2・5度、飯田高原は8・4度それぞれ低いと宣伝した。






