雇用や教育、住居など社会経済的な環境が整っていない地域の住民は、個人の所得水準に関係なく、整っている地域の住民より自殺リスクが高いとの研究結果を、京都大や関西医科大のチームが15日までに英学術誌に発表した。チームは、一人一人の所得水準にかかわらず地域全体の治安や精神医療の利用しやすさを改善する重要性を指摘する。
これまでの研究で社会経済的に不利な地域ではリスクが高まると指摘されていたが、個人の所得水準が影響しているかどうかは不明だった。
チームは、2015年4月〜23年3月の全国健康保険協会(協会けんぽ)の被保険者データベースから18〜74歳約3900万人分の居住地や、所得によって変動する保険料区分の情報、自殺者数を収集。国勢調査でまとめている世帯の年齢構成や雇用状況、住居のデータから地域の貧困の度合いを算出する「地理的剥奪指標」と合わせて市町村単位で分析した。
その結果、社会経済的に最も不利な地域の住民は、恵まれた地域の住民に比べて自殺のリスクが約11%高かった。









