朝廷や都に氷を献上するため1600年前から製氷が盛んだった古都奈良が、かき氷の激戦区になっている。かつて氷を保管した「氷室」の歴史に着目した地元の人々が氷にちなんだ祭りを始めたのがきっかけで、扱う県内の店舗数は約10年で9倍以上に。連日の猛暑の中、涼を求める観光客の人気を集めている。
7月中旬、奈良市内の人気かき氷店「ほうせき箱」。午後も女性を中心に客足は絶えない。津市から来た会社員は「果肉がたくさん入っていておいしい」と、モモ味のかき氷を味わった。
市内の製氷会社が72時間かけて凍らせた、こだわりの氷を使う。硬い氷は削った直後はふわふわで溶けるのが遅く、何層ものシロップと混ざった後も食感を楽しめる。
天理市の氷室神社によると、約1600年前の奈良には氷室と呼ばれた貯蔵施設があり、冬の間にできた氷を朝廷に献上するため管理していたとの記述が日本書紀にあるという。市内にはその史跡が多数あり、神社では、約30年前に復元した氷室から氷を取り出す神事を行っている。










