中国国旗(共同)

 【北京共同】中国政府は7日までに、国家の重要産業・技術の安全を脅かす恐れがある場合、中国国民の出国を制限できると定めた「出入国管理規定」を公布した。施行は9月15日。米国とのハイテク競争が激化する中、人の移動を厳しく規制することで先端技術の流出を防ぐ狙いがある。

 7月31日に新華社が規定全文を報じた。海外での違法行為や渡航書類の不正取得に加え、輸出規制や技術移転に関する法令違反については商務省など主管部門が国民の出国を禁止できると明記。国の安全や刑事事件の捜査に関わるケースでは、本人に出国禁止の事実や理由を知らせる必要はないとした。外国人の入国や渡航仲介業者の管理も厳格化する。

 規定は経済安全保障の対象を「技術を持つ人」にまで広げた形だ。中国のあるコンサルティング会社は、人工知能(AI)や半導体、バイオ医薬品といった先端企業の幹部や技術者の往来に影響が出る可能性を指摘。海外での無許可の技術指導や研修は規定違反に当たるとして、注意を呼びかけた。

 習近平指導部は重要な科学技術を他国に依存しない「自立自強」を掲げ、先端技術や人材の流出に神経をとがらせている。