与党の審議強行を受け、野党が欠席した衆院政治改革特別委=7月

 国会が1日空転すると3億円かかる―。野党が与党の国会運営に抗議して審議拒否した際、与党が野党批判に使う常とう句の一つだ。衆参両院の2026年度当初予算は総額1154億円で、単純に365日で割ると1日当たり3億円超となる。これが根拠とされるが、国会が空転したからといって新たに経費が生じるわけではない。有識者は「コスト面を強調し一見分かりやすいが、正しくない」と警鐘を鳴らす。

 先の特別国会では、与党が継続審議となった衆院議員定数削減法案に加え、成立した「副首都」構想関連法の審議を強行。野党が衆参ともに審議に応じず、国会が一時不正常な事態に陥った。

 そうした中、3億円の数字を持ち出して「国民の税金が使われている」と指摘したのが、衆院議院運営委員会で与党筆頭理事を務める村井英樹氏(自民党)だ。野党の審議拒否は「国民から職務放棄と思われても仕方ない」と非難した。

 衆院事務局トップの事務総長だった向大野新治さんは、野党が審議を遅らせたり、廃案を目指したりするのは与党への対抗手段として認められるべきだと反論する。