海上保安庁が、海上に流出した有害ガスを遠隔操作で検知できる無人艇「あるばとろす」の現場導入に向けた訓練を進めている。温室効果ガスの排出を抑えるため、アンモニアなどの新エネルギーを使う船舶が増加傾向にある中、安全で効率的な事故対応に活躍が期待される。
6月、災害対応専門の機動防除隊が拠点を置く横浜機動防除基地の岸壁で隊員が操るリモコンに合わせ、あるばとろすが縦横無尽に進んでいた。陸上に設置されたモニターにはセンサーが検知する硫化水素や一酸化炭素などの数値がリアルタイムで表示される。
機動防除隊は油や有害物質の流出、海上火災などに対応するのが任務。近年では2024年4月に鹿児島県・口之島沖で韓国船籍のケミカルタンカーが座礁し、化学物質シクロヘキサンが漏れた事故でガス検知を実施するなどした。
有害物質が流出している恐れがある場合、従来は化学防護服や空気呼吸器を着用した隊員が臨場して検知作業をしてきたが、活動時間に限界がある上、装備の重さや暑さによる負担も課題となっていた。






