東武日光線新鹿沼駅の構内で作業員4人をはね、停車した特急列車スペーシアX2号=20日、栃木県鹿沼市

 栃木県の東武日光線新鹿沼駅で作業員4人が特急列車にはねられ死亡した事故は、27日で1週間がたった。県警は業務上過失致死容疑で本格的に捜査を始め、見張り員らの聴取や押収資料の分析を進める。専門家は「複数のミスがないと起こり得ない」と述べ、安全管理体制の見直しを求めた。

 「ベテランですよ。こんな事故はあり得ない」。列車の接近を確認する見張り員2人を派遣した警備会社(宇都宮市)の同僚は言葉を詰まらせた。線路の除草作業の元請けだった東武建設(栃木県日光市)から業務を請け負い、2人は東武鉄道が定める資格を取得していた。

 県警は現場や車両を実況見分し、3日後には東武建設を家宅捜索した。ドライブレコーダーの映像を解析するほか、合図を出すための旗や無線機、時刻表の使用状況、安全管理・教育に関する資料を調べている。

 東武鉄道や関係者によると、列車を最初に確認する「中継見張り員」は「(別の見張り員と)意思疎通できる状態ではなかった」と話しており、ドラレコの映像から所定の位置にいなかった可能性も浮上している。