ドイツの対外情報機関、連邦情報局(BND)の本部=6日、ベルリン(ロイター=共同)

 【ベルリン共同】ドイツの対外情報機関である連邦情報局(BND)のアウグスト・ハニング元長官(80)がスパイ容疑などで検察に逮捕され、国内外で衝撃が広がっている。ウクライナ侵攻を続けるロシアの脅威が高まる中、BNDの信頼が揺らぎ、欧米のインテリジェンス分野での連携に影響するとの懸念も出ている。

 元長官は6日、テロやスパイ事件を担当する連邦検察庁に逮捕された。検察は「機密指定情報で他国の情報機関の職員向けに分析報告書を作成」したと指摘。「別の国の情報機関関係者と密接な情報交換をし、数年にわたり政治情報を提供」したと説明した。ドイツ誌シュピーゲルは、中国やアゼルバイジャンの関係者とやりとりがあったと伝えた。

 長官在任期間は1998〜2005年で、その後、内務省高官を経てセキュリティー・コンサルタントとして活動した。BND時代の元部下から金銭と引き換えに内部文書約2千件を入手したとされる。元部下は長年、BND長官の側近の地位にとどまり、機密文書を入手できる立場だった。