厚生労働省は、大企業の社員らが入る健康保険組合に、予防医療の推進に向けた保健事業を提案するシステムの構築に乗り出す。人工知能(AI)を使って加入者の属性や健康課題を分析し、効果的な取り組みを示せるようにする。健康寿命を延ばし、医療費抑制につなげる狙いがある。
2028年度から試行し、30年度の本格運用を目指す。システムの基盤整備などの経費として27年度予算の概算要求に50億円を盛り込んだ。
健保組合は法律で、加入者の疾病予防や健康増進に努めるよう定められており、保健事業として特定健診のほか、禁煙支援やウオーキングイベントなどを実施している。ただ対応にばらつきがあり、取り組みが不十分なケースがある。
システムは、過去の保健事業の実績や効果に関する膨大なデータを集約。各組合が加入者の健康課題などを入力するとAIが分析し、効果的な取り組み内容を提示する。例えば加入者に夜勤が多く、生活習慣病の割合が高ければ、夜勤時に取る食事の指導や階段利用の推進を勧めるといった想定だ。





