大分県で2019年、中学1年の空手道場生が大会で相手選手の技を受け高次脳機能障害を負ったのは、道場の経営者が防御の習得を巡る注意義務を怠ったからだとして、約5500万円の損害賠償を求めた訴訟の差し戻し審判決で大分地裁は23日、「技量が不十分であれば出場を止めるべきだった」とし約5400万円の支払いを命じた。
三宅知三郎裁判長は判決理由で、原告が出場した中1の部で禁止されていない上段膝蹴りの防御を習得していなかったと指摘。上段膝蹴りを受けたことで生じた損害と、注意義務違反の相当因果関係を認めた。
判決によると、原告は19年5月12日、別府市で開かれた統一全日本空手道選手権大会に出場。ヘッドガードとサポーターを着けフルコンタクトで技を出し合う試合で、相手選手の左上段回し蹴りを右側頭部に受け、意識がもうろうとした状態で顎に上段膝蹴りを受けて転倒、救急搬送された。
昨年2月の一審判決は請求を棄却。福岡高裁は同9月の判決で、防御の技量を「有していないことを知っていたか、十分に知り得た」として一審判決を取り消した。





