米ニューヨークの国連本部

 国連の女性差別撤廃委員会は23日、ジェンダーを巡る固定観念を差別の要因と位置付け、日本を含む189の締約国に改善を求める一般勧告を公表した。特定の国を対象としていない勧告で、伝統や文化を理由に「差別を正当化することはできない」と強調した。

 委員会は2024年、日本の女性政策に対する審査の最終見解で、選択的夫婦別姓の導入や男系男子に皇位継承を限る皇室典範の改正を求めた。一般勧告は女性差別撤廃条約の解釈や新たな課題に関して委員会の見解を示す包括的な指針。

 勧告は固定観念が残る領域として氏名変更を含む家族関係や雇用、教育、政治参加などを挙げ、伝統がアイデンティティーの要素となり得る一方、文化と組み合わさり差別的慣行に利用されていると指摘した。

 人工知能(AI)に関し、AI学習やアルゴリズム(計算手法)による表示で性別の偏りが生じ、固定観念を再生産する恐れがあると明記。女性の権利に影響を及ぼすAIの決定や行動を監督すると同時に、救済策を整備するよう求めた。(共同)