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「アイドルマスター・関裕美」同名「関広見」IC、ライトアップにファン集う



 空き地に並んだ38本の牛乳瓶のライトがともり、「ヒロミ」の文字がぼんやりと浮かび上がる。近くにあるのは、岐阜県関市広見の東海環状自動車道「関広見インターチェンジ(IC)」の料金所。先月のライトアップに集まったのは、アイドル育成ゲーム「アイドルマスター」のキャラクター「関裕美(せきひろみ)」のファンたちだ。"同姓同名(同音)"のICがファンの間で話題になり、一部の「アイマス」ファンの聖地になっている。

 ライトアップは、地元の牛乳メーカーの関牛乳(関市観音前)が関広見ICの応援企画として、昨年夏から始めた年1回のイベント。昨年は関裕美の誕生日の8月17日と重なったこともあり、約50人のファンが集まった。今年は大雨の影響で日程を16日に当日変更したものの、近隣のファン数人が駆けつけた。参加した岐阜市の20代の男性は「ファンの間でライトアップは有名。これからも訪れて盛り上げたい」と笑顔を見せる。

 IC周辺には、誕生日以外の日も不定期にファンが訪れる。ファンの会員制交流サイト(SNS)には、関牛乳の商品を関広見ICの前で撮った写真の投稿が相次ぐ。「料金所を出ても観光地めいたものがない。記念になるものを探して近くのコンビニに入り、関牛乳を買って帰るのがファンの間で定番になっているようです」。関牛乳の吉田宰志(さいし)社長が解説する。

 実際にIC近くのコンビニでは、関牛乳の商品の売れ行きが好調だ。牛乳やコーヒー牛乳といった定番商品に加え、昨年販売した関広見ICの応援グッズは、近隣のコンビニでも取り扱い、450セットが完売した。IC開通12周年を記念して今年商品化した「関広見ラーメン」もファンの間で話題になり、1200個が売れた。

 アイマス人気は侮れない。大阪府高槻市の飲食チェーン「やよい軒高槻店」では、人気キャラクター「高槻やよい」の誕生日の3月25日に毎年長い列ができる。もやしが好きというプロフィルからファンはもやしの入った定食を注文し、誕生日を祝うという。行列の様子はメディアでも取り上げられ、社会現象になっている。

 関広見ICの名称は地元住民にとっても思い入れが強い。東海環状道の計画当初は「仮称・西関IC」だったが、住民が県や国会議員、県議らに直談判し、3年越しの要望活動で名称変更にこぎ着けた。

 署名集めでは、地元の住民や企業、周辺地区の区長を何度も訪問。国に要望書を提出してきた。建設工事に関する地元窓口を務めた元広見地区建設対策委員長の村井錦夫さん(78)は「周囲からは無理だと言われたが、地名の入ったICは地元の悲願だった」と振り返る。聖地が生まれたのは、地元の熱意の賜物(たまもの)だ。

【作品紹介】

 2005年に登場したアイドル育成ゲーム。個性豊かなキャラクターのアイドルをプロデューサーとして育てる。家庭用ゲーム機やスマートフォン向けアプリのほか、アニメなど幅広いジャンルで展開する。公式サイトのプロフィルによると、関裕美は富山県出身の14歳。誕生日は8月17日。

カテゴリ: 動画