力強く選手宣誓する帝京大可児の主将安積杏汰=長良川

 「一戦一戦を大切に、そして全力で戦い抜くことを誓います」。全チームを代表して力強く選手宣誓した帝京大可児の主将安積杏汰は、見事に大役を終え、「練習を含め一番の出来でした」とすがすがしい表情で語った。

 高校生活の大半を新型コロナウイルスに振り回された。「練習ではマスクを着け、合宿や遠征も思うようにできなかった」と振り返る。

 それでも有観客で迎えた高校最後の夏。2分間の宣誓で「努力すれば未来は変えられる。仲間と力を合わせれば、その可能性は無限に広がる」と言葉をかみしめた。

 大役を果たすと「思い切ってプレーする機会が少なかった。最後の大会で今までできなかった分を全部出したい」と気持ちを切り替えた。

◆選手宣誓の全文は次の通り

 私たちは、今日ここに、全国高等学校野球選手権岐阜大会開会の日を迎えることができました。嬉(うれ)しく、幸せな気持ちでいっぱいです。
 2年前、コロナ禍でスタートした私たちの高校野球生活は、これまで、とても辛(つら)く厳しいものでした。それでも、毎日の練習や試合で、ひとつひとつのプレーを大切にしながら、仲間とともに切磋琢磨(せっさたくま)してきました。
 努力すれば「未来」を変えることができる、そして、仲間と力を合わせれば、その可能性は無限に拡(ひろ)がると信じています。
 「野球伝来150年」の節目の今年、多くの方々のお力添えのおかげで、私たちはここにいます。今、恵まれた環境のもと、野球ができることに感謝し、一戦一戦を大切に、そして全力で戦い抜くことを誓います。